【ガルパン】まほ「西住流に、逃げるという道はない」操縦手「いいから始めようよ。隊長」
みほ「……」
まほ「こうなったら、ここで決着をつけるしかないな」
みほ「……受けて立ちます」
――黒森峰隊長車、ティーガー車内
通信手「……あれってやっぱり、みほちゃんだよ」
操縦手「うん。キューポラから顔を出してるのは、紛れもなく妹ちゃんだね」
砲手「決勝まで来るとはなぁ」
装填手「試合の前に、姿は見ましたけど…」
通信手「こうやって実際に目の前で見ると、何だか感慨があるね」
砲手「あいつも立派になったもんだぜ」
装填手「ちょっと照準器、覗かせてください」
砲手「ほらよ。お前の元クラスメイトだ」
装填手「……間違いありません、みほです。あの頼りない顔は変わってません」
通信手「表情はそうでも、あの子は今、うまく一対一に持ち込めたって思ってるだろうね」
砲手「それはもう言うな。こうなったのは隊長であり車長である、まほさんの判断だ」
通信手「もちろん分かってるよ。私たちはいつでも、自分のやるべきことをやるだけ」
装填手「みほは多分、こうするしかなかったんでしょう」
操縦手「うちと大洗とじゃ多勢に無勢。だから、フラッグ戦っていう試合形式を利用したんだね」
砲手「ほかの車両を遠ざけてフラッグ車を丸裸にすれば、勝てる確率が高くなる」
通信手「あの子が乗ってるのも、フラッグ車」
砲手「フラッグ車同士の一騎討ち、撃破した方が優勝だ。まあ、負ける気はしねーが…」
操縦手「勝てる保証があるとも、限らないよね」
通信手「みほちゃんたちだって、ここまで来たんだもの」
装填手「運だけじゃなく、それだけの実力を持ってるってことですね」