【きんモザ×こち亀】きんいろ両さん
大原「そうだ! 両津、どうしてお前にやってほしく、尚且つお前にしかできない仕事だ。」
両津「子供のガイドって、一体どう言う事なんですか、部長?!」
中川「先輩が、ガイドですか?」
麗子「似合わないわねっ。」
両津「うるさいっ!!!」
寺田「でも両さんって、前に一度、ガイドを務めたことがあったよね?」
両津「あぁ。あれか! でも、あれは確か、中川と麗子が担当するはずだったガイドとわしのガイドが入れ替わったやつだろ。最終的には好評だったけど・・・。」
中川「そういえば、そんなこともありましたね。」
麗子「大変だったけどね・・・」
寺田「それで、部長。両さんがガイドを務める、というのは一体どのような経緯になったんですか?」
大原「あぁ。実はな、両津。お前が前に葛飾署を手違いで全壊してしまったことがあっただろ?」
両津「うっ!?」
大原「それで署長はお前に弁償を要求し、請求額のかかれた紙をお前に渡したはずだっ?」
両津「えぇ。もちろん、貰いましたよ・・・。」
大原「そのことなんだが、先週な・・・署長の知り合いの方が来られ、葛飾署が全壊したことを聞いて、建て直しの資金を提供してくれることになったんだ!」
麗子「えっ、それって!?」
大原「もちろん。両津、お前の借金はチャラになったということだ!」
両津「本当ですかっ!? やったぁぁぁっっっーーーーーーー!!!!」
大原「バカモンッーーーーー!! 喜ぶ奴があるかっ! 本来はお前が全壊したんだから、お前が弁償するべきところなのを、その方が全額肩代わりするということなんだ・・・・ちっとは申し訳ない気持ちを持たんかぁっーーーー!!!」
両津「ひぇっーーー。すみません!」
大原「まったく。それでだな、今日、これからその方が建て直しに関する話し合いのためにここに来るわけだが・・・。その方にはお嬢さんがいてな。」
中川「娘さんですかっ?」
大原「そうだ。そのお嬢さんがぜひ東京の下町を見学したいとのことで、一緒に来られるそうだ。そこでだ、両津。お前にガイドの仕事が回って来た、というわけだ。」
両津「事情は分かりました。どうして、わしに?」
大原「そんなの決まっているだろ! お前は下町の出身で、それでいて下町を庭と呼べる程に詳しい。それと、手が空いてていつも暇そうにしているお前にはピッタリだと思うし、後は全額肩代わりの恩を返すのにちょうどいいと思ってなっ!!」
中川「成る程。それで先輩をっ!!」
麗子「あらっ、いいじゃない♩」
寺田「僕も同意です。」
両津「てめぇら。他人事だと思いやがって!!」
中川「大原部長。その方の名前は何とおっしゃるんですか?」
大原「あぁ。名前は、確か・・・九条さんとか言ったな?」
中川・麗子「「く、九条さんっ!?」」
両津「んっ、中川に麗子。知っているのか?」
中川「えぇ。その九条さんという人は有名な資産家で、僕や麗子さんもパーティーの時に会うんですよ。」
麗子「それで九条さんの娘というと、カレンちゃんのことかしら?」
両津・寺井・大原「「「カレンちゃんっ???」」」
麗子「えぇ。九条さんは日本人なんですけど、奥さんがイギリス人で、娘さんが私と同じハーフなのよ!!」
両津「それで、カレンって名前なのか!?」
麗子「私は秋本・カトリーヌ・麗子ってミドルネームが入ってるけど、カレンちゃんはそのまま「九条カレン」で通っているから。パーティーで初めて会った時は名字が日本語なのに、髪型は金髪で、名前が「カレン」だと聞いて、少しびっくりしたぐらいよ。」
中川「僕も、そのカレンちゃんとは、何回も会ってるけど。見た目の通り明るく、社交的で、活発な子でしたよ。カレンちゃんを見てたら、少し先輩と似ていた部分もありましたし。」
両津「性格がわしにそっくり(活発な部分)なのか・・・。」