【モバマス×化物語】阿良々木暦「ののウィーズル」

【モバマス×化物語】阿良々木暦「ののウィーズル」

【モバマス×化物語】阿良々木暦「ののウィーズル」

1: 2014/05/21(水) 22:31:30.64 ID:Le++7Cc10
・化物語×アイドルマスターシンデレラガールズのクロスです
・化物語の設定は終物語(下)まで
・ネタバレ含まれます。気になる方はご注意を
・終物語(下)より約五年後、という設定です

関連作品

阿良々木暦「ちひろスパロウ」

2: 2014/05/21(水) 22:33:14.18

001

「森久保ー、どこだー?」

ひとり隠れんぼ。

森久保乃々とのやり取りを、僕はそう呼んでいた。

森久保乃々はアイドルである。
だが華やかでピンキー、キュートなアイドルとはまた一線を画す、超ネガティブアイドルである。
絶対に眼が合わない。
どもらない会話はない。
嫌がらない仕事はない。
自分から進んで活動に触れようとはしない。
何のためにアイドルをやっているのかわからない程だ。

本人の言によれば親戚の勧めにより半ば無理やりアイドルとしてデビューしたらしく、事あるたびにプロデューサーである僕から逃走を試みている。
何しろ、彼女との初対面で聞いた言葉は『アイドル辞めたいんですけど……』だった程だ。
初対面でそんなことを言われた僕の身にもなって欲しい。

だがファンから見たら彼女はあまりにも後ろ向きすぎて、嗜虐心をそそられると言うか、逆に応援してあげたくなるのである。
それに、消極的ではあるものの仕事はきっちりこなすあたり、才能はあるしアイドル自体が嫌いな訳では無さそうなのだが……。

そして今日も仕事の時間だと言うのに姿の見えない森久保を探すのである。
靴箱に森久保の靴があったので事務所内にはいる筈だ。
本当に嫌ならば事務所に来なければいいと思うのだが、恐らく彼女にそこまでの勇気はないのだろう。

「机の下……おっ」

先客がいた。
そこにはキノコ栽培セットを抱えて体育座りをする星がいる。
しかも暑いのか、多分に汗をかきながら。

「……おはよう、星。大丈夫か」

「お、お、おはようプロデューサー……私は、大丈夫……」

これくらい湿気が彼等(キノコ)には丁度いい、と怪しげな笑みを浮かべる星。
と言うか森久保もそうだが僕の机の下を領地にしないでくれ。


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