【モバマス】鷺沢文香「階段のお話」

【モバマス】鷺沢文香「階段のお話」

【モバマス】鷺沢文香「階段のお話」

1: ◆TDuorh6/aM 2017/10/18(水) 23:17:34.53 ID:nmXeqSyFO

2: 2017/10/18(水) 23:18:30.84 ID:nmXeqSyFO

「さて、そろそろ帰るか」

 雨の止まない秋の夜。
 これから外に出なければいけない事に溜息を吐きながら、傘を片手に立ち上がった。
 夜になれば弱まると思ったが、そう上手くはいかず、むしろ昼ごろよりも強まっている気もする。
 窓ガラスに吹き付ける雨の音は、暖房の音すら掻き消して存在感を主張していた。

「あ、プロデューサーさん……よろしければ、一緒に……」

 ドアを出ようとしたところで、担当アイドルである鷺沢文香にそう声を掛けられた。
 特に断る理由も無いだろう。
 駅までの短い道のりだが、一緒に話せる相手がいるとより短く感じられる。

「構わないぞ。それじゃお疲れ様でした、ちひろさん」

「お疲れ様でした……」

「お疲れ様です。プロデューサーさん、文香ちゃん」


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